The Professionals

6月24日(木) Room D

【第1部 17:00-19:00】
ファシリテーター : 佐田 政隆(徳島大学)
ご意見番 : 西川 英郎(三重ハートセンター)

【第2部 19:00-21:00】
ファシリテーター : 上妻 謙(帝京大学)
ご意見番 : 華岡 慶一(華岡青洲記念病院)


本セッションでは疾患の診断が困難であった症例やハイリスク症例に対する治療戦略をエキスパートと共に探ります。
適切な診断に難渋した症例、原因不明の疾患、治療すべきかの判断に迫られた症例が全国から集まりました。

CASE 1

早朝のうなり声とともに意識消失し救急搬送された10代女性の一例
名古屋第二赤十字病院 吉田 路加 先生

症例は10代の女性。散歩中に胸部絞扼感、呼吸苦があり、頭痛も伴い帰宅後にpre syncopeを感じた。翌日の午前4時頃うなり声をあげ、意識がない状態であるのを家族が発見し当院搬送となった。


【入院時現症】
  • (BP)93/59mmHg
  • (HR)70bpm

意識清明、神経学的所見なし、心雑音なし、肺野moist rale+

【既往症】 特記すべき事項なし、冠動脈の危険因子なし

【家族歴】 母親が高コレステロール血症

【胸部X線】 両肺野に鬱血像と心拡大を認めた


【来院時心電図所見】

Ⅲ・aVFで僅かなST上昇と陰性T波を認め前胸部のST低下が確認された。

【採血検査データ】

白血球の上昇、軽度の貧血、LDL値は正常であるが、若年女性としては若干高い傾向であった。CK・CK-MB・LDHの上昇を認め、TnTが陽性であった。



Question
疑われる疾患は?
まず行うべき検査は何か

CASE 2

原因検索に難渋した若年男性の一例
東京大学医学部附属病院 皆月 隼 先生

症例は20歳代男性。授業中に胸部絞扼感を自覚し健診センターを受診した。


【冠危険因子】 なし

【既往歴】 小児喘息のみで喫煙歴、心疾患家族歴はなし。

【心エコー】 局所壁運動低下を認めた

緊急CAGを施行し、LAD近位部に完全閉塞を認めた。IVUSでは著明な血栓像を認めたが、plaque rupture像、解離像は認めなかった。


Question
この症例の疾患と今後の治療方針は?
追加ですべき検査は?

CASE 3

運動中に突然運動障害を生じ救急搬送された10代男児の一例
大津赤十字病院 野村 真之介 先生

症例は10代前半の男児。平成30年X月、運動中に下肢のしびれ、知覚低下、運動障害を自覚し、当院救急搬送となった。来院時所見として下肢チアノーゼを認め、左足背動脈の触知は不可能であった。既往歴・家族歴はなく、危険因子もない。


【来院時身体所見】
  • (意識障害)E4V5M6
  • (BP)130/81mmHg
  • (HR)109/min
  • (BT)36.8度
  • (RR)24/min
  • (SpO2)96%<room. air>

【来院時心電図所見】

【採血検査データ】
Question
疑われる疾患は?
まず行うべき検査は何か

CASE 4

CHIP interventionにて救命し得たACS
浜松医科大学 茂木 聡 先生

症例は60代の男性。維持透析中の方で透析後の胸痛で前医受診。ショックを伴うNSTEMIで前医に て左大腿動脈からCAGが施行された。LMT、RCA CTO、LAD CTOを含む多枝疾患でEF20%と低左心機能であり、対応困難のため当院へ搬送となった。


【既往歴】
 48歳から急性腎炎による腎不全に対して維持透析、65歳EVT(Lt SFA)他院
【身体所見】
  • (JCS)1-1 BP 72/50 HR 100 sinus
  • (RR)20 SpO2 94% 6L mask
  • 右大腿動脈は触れず
  • 左前腕にシャント
  • 左足趾はチアノーゼ様で疼痛
Question
最適な治療法は何か?
治療戦略は?
【来院時心電図所見】
Question
最適な治療法は何か?
追加検査の必要性は?
治療戦略は?

CASE 5

心窩部痛と息切れを主訴に来院した若年重症心不全患者の一例
東京女子医科大学 渡邊 正之介 先生

症例は20代の男性。もやもや病の既往があり、心窩部痛を主訴に前医を受診した。胸部レントゲンで心拡大および心臓超音波検査で低心機能を認めうっ血性心不全の診断で入院となった。若年の重症心不全であり精査加療目的に当科に転院搬送となった。


【既往歴】 脳血管バイパス術後(もやもや病に対して)

【12誘導心電図】 前胸部誘導で陰性T波

【胸部レントゲン】 肺うっ血

【採血検査データ】 心筋逸脱酵素・高値

【心エコー】 左室収縮能の高度低下

前医では利尿薬で一旦心不全は代償されたものの、その後低拍出症候群となり循環不全をきたした。またそれに伴い一過性の脳虚血発作を認め、一時的な片麻痺が生じた。薬物療法を導入したが心不全治療に難渋したため精査加療目的に搬送となった。


Question
精査のためにどの検査を行うか?
治療方針はどのように行っていくか?

CASE 6

胸背部痛を主訴に救急搬送された80歳代女性
東京慈恵会医科大学附属柏病院 循環器内科 福島 啓介 先生

症例は80代の女性。トイレで胸背部痛を訴え、症状が改善しないため救急要請となった。


【冠危険因子】
高血圧、脂質異常症、糖尿病、家族歴

【既往歴】
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EPGA)があり、ステロイド内服中。糖尿病はステロイドによるものと考えられる。

【来院時身体所見】

  • (BT)36.7℃
  • (BP)193/88mmHg
  • (HR)46/min.
  • (SpO2)96%<room. air>

高血圧を認める以外に心雑音や下腿浮腫などの所見は認めなかった。


【12誘導心電図】

  • HR 54/min、Sinus rhythm
  • ST elevation in Ⅱ、Ⅲ、aVF
  • ST depression in Ⅰ、aVL、V2-6
Question
今後どのようにフォローアップしますか?
追加検査の必要性は?
薬物療法は?

【胸部レントゲン】
 心拡大を認めるが、肺鬱血や胸水は認めず。

【採血検査データ】

【心エコー】 EF40%、下壁運動低下

以上から緊急CAGを施行した。左冠動脈には有意狭窄はなく、右冠動脈は遠位部から完全閉塞となっており、PCIを施行した。IVUSでは軽度のプラークを認めたものの、プラークラプチャー像は認められなかった。吸引カテーテルでTIMI3を得て治療を終了した。吸引物は白色でザラザラした感触のデブリスであった。

Question
今後どのようにフォローアップしますか?
追加検査の必要性は?
薬物療法は?

CASE 7

Primary PCIのendpointに苦慮したACS症例
一宮西病院 循環器内科 旦 一宏 先生

症例は40代の男性。1週間前から階段を上るなどの労作時胸部絞扼感出現。徐々に症状の間隔と、強度が増してきて、当科を受診。CAGでRCAは入口部から完全閉塞しており、左冠動脈中間部に90%狭窄が確認された。


【家族歴】 父親がMI歴あり

【理学的所見】

  • (BP)130/80 mmHg
  • (HR)97bpm
  • (SpO2)99%<room. air>

意識清明、心雑音なし、下肢浮腫なし


【生理学的検査】

  • ECG:II・III・aVf ST-T depression
  • UCG:LV inferior hypokinesis
  • EF:51%
Question
慢性期のアウトカムを意識し、
考慮すべき治療戦略は?
【採血検査データ】
Question
慢性期のアウトカムを意識し、
考慮すべき治療戦略は?

CASE 8

下肢指先の潰瘍を主訴に受診した10代前半男児の一症例
湘南鎌倉総合病院 飛田 一樹 先生

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