ライブ症例報告
豊橋ライブの最終症例(CASE12)について、視聴されていた先生よりご質問をいただき、オペレーターの木下先生にご回答いただきました。

もしよろしければ、LMT-LADへのステント留置のみで許容できる理由、上記症例のその後の経過についてご教授いただけませんでしょうか。
A. ご質問有難うございます。
本症例のLM-LCX周りの血腫はLCX入口部のdeep injuryからの解離の進展によるものであり、IVUSではinjury部に外膜一枚で保たれているように見えるところもありました。
そのため、ここに無理に介入するとperforationの可能性があると考え、本幹への解離進展防止のためのLM-LADへステントを留置し、LCXへは血流を保てればいいという考え方に変更しました。幸いLCX遠位部への解離の進展はなく、解離部も内腔圧排等は認めなかったこともLCXへ追加介入をしなくてもいいとする判断材料となりました。
本症例は、LM-LADにステント留置後、POTバルーンと2.5mmのバルーンにてmodified KBD(MBはnominal、SBは低圧)を行い、waiting後にフロー確認し、終了となりました。
本来であれば、LCX入口部のプラークをしっかりmodificationしてからLM-LADにステント留置としたかったのですが、bail-out stentingになってしまったためLCX入口部の再狭窄はほぼ必発かと思われます。
今回のIVUSからdebulkingデバイスの使用はほぼ無理かと思われますので、再狭窄時はIVL+ステント(Culotte)が濃厚な選択肢となるのではと思っています。今回のdeep injuryがいい方向に働いてくれればDCBという選択肢も残されていますが、可能性は低いと思います。再再狭窄時はCABGでしょうか。
0.0.1病変の治療においては、いかに側枝入口部のプラークをreductionできるかどうかで初期成功(慢性期も?)が得られるかどうかが決まってくると思います。本症例のようなdebulking不適病変では(当初DCAも選択肢に入れておりましたが、あの石灰を十分切除することは難しく、RA、OASがダメであればとりあえず試してみる手技になるのではと思いますが)いい結果が得られないことは容易に想像でき、症状との兼ね合いで最終的にCABGを選択することが多いのではないかと思います。
患者さんは念の為入院を延長していただきましたが、現状お元気で過ごされております。